神経発達症(発達障害)に対しての薬の適応は?
つまり、どういう時に薬を使うか?
なかなか明確な基準はないと思います。
薬の前に、以下が必要だと思います。
①ソーシャルスキルトレーニング
②家族関係調整
③環境整備
④生活改善
⑤身体のケア
⑥カウンセリング
など
それを踏まえた上で、以下のような時に薬の使用を検討することになると思います。
①本人の困り感が強い
②二次障害がある
③生活に大きく支障をきたしている
ただ、以下がある場合は早期に開始しても良いのではないかと考えます。
①身の危険:あまりに怪我が絶えない、どこかに飛び出してしまう
②暴力:自傷、他害、物に当たる(壊れるほど)
③その他:大声、奇声、かんしゃく
かんしゃくで表情が豹変して、
それを見るだけですごくドキドキしてストレスになる、
ということなども、広い意味では暴力といっても良いかもしれません。
保護者の側の要素もあると思います。
つまり、保護者がすごくイライラしてしまって子に強く当たってしまう時なども使用に
値すると思います。
まずは保護者のペアレントトレーニング、アンガーマネージメント、が必要だとは思いま
すが、なかなか理屈通りにはいかないこともあると思います。
薬は抵抗ある方が少なくありません。
でも以下のように考えてみたら良いかもしれません。
例えば、生まれつき筋緊張が低下していて歩行に影響することがあります。
その場合、装具をつけてトレーニングをして歩行を獲得していきます。
装具は歩行が安定したら使用しなくなります。
歩行における装具のようなものだと考えれば良いのではないでしょうか。
薬で落ち着いている間に他を整えて本人のやる気や自信を育み徐々にやめていけば良い
かと思います。
薬も、まずは漢方薬などを使用するのも良いと思います。
効く人にはある程度効果を感じます。