神経発達症(発達障害)の診断を受けた方が良いのか、否か。
神経発達症の診断については、モヤモヤがあります。
モヤモヤの正体は、各医療機関や各医師によって考え方や態度に違いがあるからだと思います。
本来違いがあってはいけないですが、仕方ない部分もあるかもしれません。
なぜなら、神経発達症の診断は、よほど症状が強く典型的でなければ、以下の要因で変わりうるからです。
①時代
肉体労働、単純作業がメインだったのが、サービス業が中心になり、
より複雑な作業やコミュニケーションが求められるようになったから?
②社会
神経発達症への知識や認識が高まり、一般的に知られるようになったから?
③診断基準
WHOの診断基準やアメリカの学会の診断基準があります。
これらは定期的に更新されており、今後も変わっていくものと思われます。
④環境
就学、進学、就職、転居などの環境の変化により心身は変化を受けることがあります。
⑤その人にとっての時期
自然な発達、精神的な成長、知識や経験により変化する可能性があります。
⑥周囲の感じ方・考え方
周囲の人の感じ方、考え方、対応の仕方によって変化する可能性があります。
周囲の人もまた同様に変化する可能性があります。
医療者よっては、初診でいきなり診断名を出して来ることもあると思います。
でも、いきなり言われたからといって、直ちに受け入れなくても良いかもしれません。
逆に、診断名を特に伝えられないまま診療が続いていくこともあると思います。
ある程度回を重ねたら、遠慮なく医師に診断名を尋ねてみたらいかがでしょうか。
診断名をつける、意味・意義は大きく以下の二つだと思います。
①自身、保護者、および学校や職場などの第三者が、より理解・納得し、今後の対応や治療に生かすため。
②行政等に対して何らかの申請をするため。
個人的には、やはり診断名があった方が色々とスムースではあるかと考えています。
前もって対応されず、具体的にトラブルが生じてからだと、困りごとが続いて、さらに悪化したり、不安、緊張、抑うつ、など二次障害を起こすこともあるからです。
そうなると、対応がより大変になる、回復に時間がかかります。
何より本人が辛い思いをする可能性があます。